
【縮毛矯正での失敗は〇〇】過還元と過軟化・・酸性とアルカリの違いは?初めてのストレートはこれで怖くなくなる⁉︎アルカリ剤の有名な4つの違いも紹介!メインで使われるのは〇〇です。
こんにちは、こんばんは。masakiです。
今回は、「美容院で行うメニューのなかでも最も難しいと言われてる【縮毛矯正】」をテーマに話していきたいと思います。
縮毛矯正は美容室の中でも最もダメージしやすいという噂もあったり・・・ここ数年失敗してトラウマになった・・・なんていう”縮毛矯正恐怖症”の理美容師さんも多いですよね。
紹介していく内容は失敗しないための縮毛矯正の原因3つです。
- 基礎から学ぶ縮毛矯正 1剤の仕組みと還元剤
- 基礎から学ぶ縮毛矯正 アルカリ剤
- 基礎から学ぶ縮毛矯正 酸性とアルカリ性
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「○○さん、軟化チェックお願いします」
「はいよー」
「う〜ん…まだだなぁ〜 あと5分追加で」
5分後…
「あ〜…もうちょいかな? あと5分追加で」
さらに5分後…
「あっ……(汗)」
ラップ越しにもわかるほど、
顔まわりの髪が縮れてる!?
すでに…テロテロだし……
こりゃ やっちまったな・・・(涙目)

これらは縮毛矯正の失敗で一番多い1剤の還元による失敗です。。。
ほとんどの理美容師さんはこんな過還元による失敗に思い当たるフシがあるりますよね。
今回はこの還元の失敗についてのお話・・・
縮毛矯正の過還元はアルカリ暴走で起こる!
縮毛矯正の1剤は還元剤とアルカリ剤この二つで出来ているっていうのは理解していますよね。
ここで注目したいのが「アルカリ剤」
縮毛矯正剤で使われてるアルカリ剤で現在主流なのは・・・

モノエタノールアミン
- 不揮発性のためニオイは少ないが、毛髪への残留が多い
- 反応は遅いが、オーバータイムしやすい
- 手に対する刺激がある
ほとんどの縮毛矯正剤が これですよね。
実はアンモニアを使ってるので、ちょっとだけアンモニアも入ってるんですよね。
そしてこのモノエタノールアミンの特性の中で注意しないといけないのが反応は遅いが、オーバータイムしやすいってとこ!
わかりやすく図で書くと
モノエタノールアミンを使用した
アルカリ性の強い縮毛矯正剤の反応はこんな感じなんですね。
↓

反応が遅いので最初はゆるく還元し始めるんだけど、時間が経過してくると還元力が上がってくるんですね。
よくある過還元による失敗はどうして起こるかと言うと
たとえば、
まずは10分間でテストしてみたらまだまだ還元されていなかった
↓

※赤い線がちょうどよい還元だとする。
では、ってことであと5分間放置タイムを追加
そしてテストしてみた・・・

もうすこしって感じなんだよね・・・
「あ〜 もうちょいかな? あと5分追加ね♪」
そして あと 5分間放置タイムを延長する・・・
すると・・・

3分経過して18分間ぐらいのとこで還元が急に進行してしまい恐怖の”過還元”が引き起こされてしてしまうって事です。
そうこれがモノエタノールアミンの特性であるオーバータイムしやすいっていうトコなんだね。
これを”アルカリ暴走”と言います。
そこでこのアルカリ暴走を少しでも少なくするような薬剤はないのか?
アルカリを考え直す必要がありますって事ですね。
基礎から学ぶ縮毛矯正1剤の仕組みと還元剤

初心に帰ってもう一度縮毛矯正を見直そう!出来るだけ失敗の少ない縮毛矯正を始めていこう!
縮毛矯正での失敗を少なくするには・・・縮毛矯正1剤での還元とアイロンワークを基礎から見直すこと!が大切。
失敗しにくい縮毛矯正 薬剤の仕組み
縮毛矯正で一番失敗しやすいポイントは
縮毛矯正の1剤で還元する時!
還元しすぎ(過還元、過軟化)ですごく髪が傷んだり、究極のビビリ毛になる場合もあるし、逆に還元不足で癖が伸びないってことあります。
そこでまずは、
縮毛矯正剤の1剤を基礎

縮毛矯正の1剤は、パーマの1剤と基本的には同じ成分です。
ただし、それぞれの目的に応じて剤型(タイプ)が異なります。
● パーマの場合
ロッドに巻いた髪に塗布するため、
流動性があり浸透しやすい 液体(リキッド)タイプ が使われます。
● 縮毛矯正の場合
頭皮に付かないようにしたり、リタッチなどピンポイントで塗布するために、
クリームタイプやジェルタイプ が使われます。
そして縮毛矯正の1剤は何で出来てるの?

還元剤 と アルカリ剤
そりゃクリームにするための乳化剤とか腐らないように防腐剤とか色々入ってるけど。そこら辺は今回はどうでも良いのでちょいと置いといて・・・
あとたまに縮毛矯正剤にシリコンなどを加えて艶や手触りを良くしたり、ダメージを感じさせないような調合をしてる縮毛矯正剤もあるけど、かかりが悪くなったり無駄に余計に還元しないといけないので逆にダメージが増える場合が多いのでこのタイプは使わないほうが無難です。
縮毛矯正として考えたら必要なのは・・・還元剤とアルカリ剤なんですね。
アルカリ剤を一切使用してない!
ノンアルカリの縮毛矯正剤!って宣伝してるメーカーさんとかもありますけど・・・
ほとんどの還元剤ってのは元々は強い酸性なので弱酸性の縮毛矯正剤の1剤なんかでも
アルカリ剤は必ず入ってるんですよね。
だから基本的にはノンアルカリ剤の縮毛矯正剤なんてありえないわけです。
縮毛矯正剤の還元剤は?

還元とは?
これは、美容学校を卒業して美容師免許を持ってる美容師さんならみんな知ってますよね?
髪内部のタンパク質達の結びつき(側鎖)を縮毛矯正剤1剤の還元剤という薬剤で切り、アイロン等で髪をまっすぐにさせた状態で、2剤の酸化剤の反応で再度結合させる。
ですよね???
ここにある
髪内部のタンパク質達の結びつき(側鎖)を切るっていうのを還元(還元反応)って言います。
縮毛矯正の1剤に含まれる還元剤という薬品は、
髪の毛のタンパク質の結びつき(SS結合)を切る作用があります。
このことを、別の言い方で
「側鎖を切る」、「還元する」とも表現します。
還元して側鎖を切るから癖が伸びるんだけどこいつがヘアダメージの大きな原因でもあるし、切りすぎたら(過還元)髪がすんごい傷むし、切るのが少なければクセが伸びない。
還元を制する者縮毛矯正を制する!
なんですよね・・・
還元剤の種類は?

種類は色々あるけど・・・縮毛矯正に関してだと
昔ながらのチオグリコール酸をメイン。
システインやサルファイト、チオグリセリンなどは還元力が弱いのであくまで添加物程度の使われ方が多いし・・・
システアミンはパーマの時はとてもいいんだけど、縮毛矯正になると 髪の表面付近の還元だけになるのとアイロンした時の匂いとかで使いにくくなってしまう。
ラクトンチオール(スピエラ)とGMTは弱酸性でも還元能力があるのでアルカリが不可能な状態の時には使えるけど、ま〜 一般的にはほぼ出番ないです。
まぁスピエラやGMTの酸性矯正については
またの機会に解説しますね・・・
っていうことで
縮毛矯正の還元剤の種類ってことになるとチオグリコール酸アンモニウム、こいつが主流になっています。

縮毛矯正で髪のクセが取れるのは、
矯正剤に含まれる
チオグリコール酸等の還元剤
が、髪の毛のタンパク質の側鎖を切断するから(=還元)です。
ただし、このクセを伸ばすための側鎖の切断(還元)は、同時にヘアダメージを引き起こし、ハイダメージ・ビビリ毛などのトラブルの原因にもなります。
クセを伸ばすには絶対に必要な工程だけど、髪の状態によってはリスクにもなる…
それが、還元剤なんです!
縮毛矯正剤のアルカリ剤は?

アルカリ剤の説明の前にみんなpH (ピーエッチ)は知ってるよね?
pHは「ピーエッチ」または「ペーハー」と読み、日本語では「水素イオン指数」と訳します。
pHは、その液体が酸性なのか、アルカリ性なのかを表す尺度ですね。
数値は普通1から14までの値となり、7が真ん中で「中性」といい
pHが7より小さいと「酸性」、7より大きいと「アルカリ性」となります。

例えば、チオなんかは、本来はpH2 とかの強い酸性なんで、よくあるパーマ液のpH9程度にしようとするとかなり強いアルカリ剤を入れる必要性があります。
アルカリ剤の種類って???

アンモニア
- 揮発性があるため、刺激臭が強い
- ただし、毛髪への残留は少ない
- 反応は早いが、オーバータイムしにくい
- 手への刺激がある
モノエタノールアミン(MEA)
- 不揮発性のため、ニオイは少ない
- ただし、毛髪への残留は多い
- 反応は遅いが、オーバータイムしやすい
- 手への刺激がある
炭酸水素アンモニウム
- 弱アルカリ性のアルカリ剤
- 施術時間の経過とともに、炭酸とアンモニアに分解される
- その結果、徐々にアルカリ性が強まり反応が強くなる
アルギニン
- 塩基性アミノ酸のひとつ
- 毛髪との親和性が高く、やさしい処方に適している
- アルカリ剤としての作用は弱め
- 反応は穏やかで、低刺激
まぁこれ以外にも色々あるけどこれぐらい覚えておけば問題なしです。
それぞれにメリット、デメリットがあるけど、アルギニンはアルカリが弱すぎるのでトリートメントとかヘアケア剤に使われる程度だし、
炭酸水素アンモニウムはアルカリが弱いくせに途中で 反応が強くなりすぎるため計算しにくいし
アンモニアも昔は主流だったけど揮発性で臭いしアルカリが弱まったりして少し扱いにくい。
だから現在では残留しやすいとかオーバータイムしやすいなどのデメリットはあるけど安定して施術できるモノエタノールアミンを使用してる薬剤が多いんだね。
んで アルカリ剤ってのは縮毛矯正の1剤だとどういう働きをするのか?
ちょっとここではスピアラやGMTなどの弱酸性縮毛矯正剤はおいといて
現在主流のチオベースのアルカリの縮毛矯正剤で考えていきます・・・

アルカリ剤を配合し縮毛矯正1剤の還元剤をアルカリ性にしていくことで還元剤を働くようにする!
- 他にもアルカリで薬剤を浸透しやすくするとか
- 膨潤させることでケラチン移動をしやすくするとか
- 2剤の効き目をしっかりできるとか
あるけど還元剤を働かせる!モノエタノールアミンが1番だと覚えとけばいい。

縮毛矯正でメインに使用される還元剤のチオなんかだと・・・
pH7の中性ではほとんど働かないのでクセを伸ばす力もかなり少ない
pH9ぐらいになれば(アルカリ剤を加えて)還元作用をするので、SS結合を切断しクセを伸ばすことが出来る。
縮毛矯正の1剤でクセを伸ばすことができるのは、
還元剤 と アルカリ剤、
この2つの薬剤が含まれているからなんです。
ただヘアダメージやビビリ毛などのトラブルや、逆に思ったほど癖が伸びていなかったなどの理美容師さんが失敗しやすいポイントも還元剤とアルカリ剤がかなり関係しています。
では、ここ数年で増えてきた弱酸性縮毛矯正とアルカリ縮毛矯正ってぶっちゃけどうなのか?
基礎から学ぶ縮毛矯正 酸性とアルカリ性

一番失敗の多いのが 縮毛矯正剤の1剤での還元!
そんで、その矯正の1剤の中でも「還元剤」と「アルカリ剤」こいつが重要なんだと書いてきましたよね。
そしてちょっと話がそれますが、平成の終わり頃に登場してきた弱酸性の薬剤による縮毛矯正について考えていこうと思います。

従来は結構強いアルカリ性(pH9以上)の薬剤で縮毛矯正をする場合がほとんどだったんですが、スピエラやGMTなどの酸性でも還元できる薬品の登場で弱酸性縮毛矯正を行う美容師さんも増えてきたんですね。
スピエラやGMTの弱酸性縮毛矯正は従来のアルカリ性タイプよりも髪の負担が少ない。
っていうか・・・
- 髪が傷みません!
- ノンダメージ!ダメージレス!
- どんなハイダメージ毛やブリーチ毛にも安心して綺麗な縮毛矯正ができます!
- やればやるほどツヤサラの美髪になれます!
こんな感じの宣伝文句をたまに見かけたりしますよね。

これって 本当でしょうか???
スピエラやGMTでの弱酸性縮毛矯正
最初の頃はハイダメージ毛やビビリ毛修繕などアルカリ性の薬剤が使用できないようなケースのみに使用されていたんですけど、
ある時から普通毛のリタッチ部分なんかでも使用するようになったんですよね・・・
元々普通毛なんかだと癖を伸ばすほどのパワーがない。
弱酸性縮毛矯正なんだけど水抜きアイロン技法の普及で普通毛でもそれなりにストレートになるようになりました・・・
ただこの頃から弱酸性縮毛矯正でビビリ毛になっちゃうというトラブルも増えてきたんですね。
「傷まないハズの弱酸性縮毛矯正をしたのですがビビリ毛になってしまいました(泣)」
な〜んて相談が良くきましたね。
弱酸性縮毛矯正がノンダメージっていうのは 真っ赤な嘘です!

弱酸性縮毛矯正は1剤の還元力が弱いので長時間還元したり、加温したりアイロンも現在ではご法度とされてる濡れたままアイロンなどという暴挙にでなければ、クセが伸びなかったり・・・

スピエラやGMTを使った弱酸性縮毛矯正は、
薬剤そのものが比較的マイルド(=弱い)なため、
それだけではクセをしっかり伸ばすことは難しいことがあります。
だからこそ、アイロン操作やテンションなど、
薬剤以外の物理的工程でかなりの調整(=無理)をしなければ、
ストレートに仕上げるのは難しいんです。
あとは、酸性だと2剤の定着も悪いので持ちも良くないし、ケラチン再結合が不十分だと従来のアルカリ矯正よりよっぽどヘアダメージが多かったりします。
そう・・・ 普通の場合、弱酸性縮毛矯正は従来からあるアルカリ縮毛矯正より無理をしなければいけないのでトラブルになりやすく、同じ癖を同じぐらい伸ばすならヘアダメージも同じぐらいで、持ちが悪く、切れっぱなしのケラチンが増えてしまったり、よっぽどダメダメな縮毛矯正かも知れません。って事です。。。
適剤適所が大切!

スピエラ、GMTでの弱酸性〜中性縮毛矯正剤などは、細毛、軟毛、猫っ毛、微シス毛やビビリ毛修繕、ハイトーン毛、既せん部の修正などアルカリが使用できない場合とかでは有効な場合はよくあります。
ただ普通毛のリタッチ部分などでダメージ軽減になると誤解して無理をして弱酸性を使用するのは間違っていますから・・・
適剤適所!髪の毛HP(体力)がどのくらい残っているのか?バランス、コントロールですね!
まとめ
ではでは、まとめとおさらいをしていきましょう。
本日はこの3つを紹介していきました・・・
- 1剤の仕組みと還元剤の関係性
- アルカリ剤は?何?
- 酸性とアルカリ性

縮毛矯正剤で使われてるアルカリ剤で現在主流なのは・・・
モノエタノールアミン
不揮発性のためニオイは少ないが、毛髪への残留が多い。反応は遅いが、オーバータイムしやすい。手に対する刺激がある。
ほとんどの縮毛矯正剤がこれですよね。
元々の原材料であるチオグリコール酸にはアンモニアを使ってるので少しはアンモニアも入ってるけどね。そしてこのモノエタノールアミンの特性の中で注意しないといけないのが反応は遅いが、オーバータイムしやすいってとこはわかりましたね。
アルカリの種類も色々あるけど還元剤を働かせる!モノエタノールアミンが1番だと覚えとけばいいですよってことですね。
アルカリ剤を配合し縮毛矯正1剤の還元剤をアルカリ性にしていくことで還元剤を働くようにする!
- 他にもアルカリで薬剤を浸透しやすくするとか
- 膨潤させることでケラチン移動をしやすくするとか
- 2剤の効き目をしっかりできるとか
最後に「酸性ストレート」についての適材適所ってことです。
スピエラやGMTでの弱酸性縮毛矯正は薬剤が弱いので、それ以外の部分で(アイロンとか)かなりの無理をしなければ癖をストレートに出来ない!
あとは、酸性だと2剤の定着も悪いので持ちも良くないし、ケラチン再結合が不十分だと従来のアルカリ矯正よりよっぽどヘアダメージが多かったりします。
そう・・・ 普通の場合弱酸性縮毛矯正は従来からあるアルカリ縮毛矯正より無理をしなければいけないのでトラブルになりやすく、同じ癖を同じぐらい伸ばすならヘアダメージも同じぐらいで、持ちが悪く、切れっぱなしのケラチンが増えてしまったり、よっぽどダメダメな縮毛矯正かも知れません。って事です。。。
最後まで見て頂きありがとうございました。
また、次回の記事でお会いしましょう。
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ここからは。おまけ・・・・
過還元・アルカリ暴走を防ぐために必要な考え方
▶ 低アルカリ × 高還元剤濃度 の縮毛矯正1剤を使うのがポイント。
アルカリが強すぎるとアルカリ暴走が起こりやすい。
だからといってアルカリを抑えると還元力が弱くなるというジレンマも…。
そこで、アルカリを抑えながら、還元剤の濃度を高めるという考え方が出てきます。
ただし、薬事法では還元剤の濃度はチオ換算で最大7%まで。
これでは縮毛矯正にはパワー不足…。
そこで、ジチオ(ジチオグリコール酸)を加えることで
実質チオ換算11%相当まで持っていく処方が考えられています。
でも!ジチオは還元が不安定だったり、効きがセーブされやすかったり…
結局、意味がなかったりするんです。
ほんとに難しい…!
縮毛矯正で美容師さんが一番悩むのが還元なんですよね。
その中でも特に怖いのが、アルカリ暴走。
まずは「従来の縮毛矯正1剤」の基本スペックから見ていきましょう
たとえば、ノンカラー・普通毛・新生部に使用する縮毛矯正剤(ハードタイプ)の場合…
- pH:9.5
- チオ濃度:7%
- アルカリ度:7mL
パーマ剤に比べて、しっかり強還元しなければならない縮毛矯正剤では、
多くのメーカーがこのくらいのしっかりめのスペックを出してきます。
はっきり言って、pH9.5って、結構攻めてます…。
ph9.5とかは、この記事でいうとこのアルカリ暴走しやすい危険性の高い薬剤なんだよね。

できるだけ「アルカリ暴走」を防ぎたいなら、
せめて pH9以下 にしたいんですよね…。
で、例えばこんな処方を考えたとします。
- pH:8.8
- チオ濃度:7%
- アルカリ度:5mL
これをノンカラーの普通毛の新生部に使って縮毛矯正したとすると… 正直、還元力が足りなくてクセは伸びません。
このぐらいの薬剤で無理に伸ばそうとすると、
長時間スチーマー加温したり、髪に大きな負担をかける必要が出てきます。
でも、こんなことをしたら 逆にダメージが増えてしまうし、
そもそも一般的な縮毛矯正1剤を加温するのは薬事法違反…(涙)
じゃあどうすればいいか?というと…たとえばこんな処方。
- pH:8.8
- チオ濃度:10~12%(※ジチオ不使用)
このくらいの薬剤なら、ノンカラー普通毛の新生部をリタッチする際に、
放置時間が少し長くなっても常温で髪に負担なくしっかり伸ばせる。
つまりこれは、低アルカリ × 高還元濃度の理想的な縮毛矯正1剤なんです。
アルカリを抑えると還元力が落ちる。
だからこそ、その分だけ濃度を上げるという工夫でカバーする。
失敗をできるだけ減らして、髪に無理なく還元する処方設計。
た…ただね。
現実的に、こんな還元剤濃度の薬剤なんて……無いんです(涙)
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